日本の左翼と右翼

左翼が新左翼になったことが、現在の左右対立の不自然さの根源。

共産党イデオロギー(科学主義と進歩主義)が改革派としてあったが、プラハの春などが起き、党が支援する左翼運動は60年代に行き詰まる。

それと同時に、学生が中心となった新左翼運動が立ち上がる。

彼らは、当時、経済成長の終焉ということが言われていたため、環境保護と親和性が高い。また、公民権運動などもあったことから、マイノリティー保護という思想も入っている。しかしながら、この運動は、人類が合理的な英知を持って進歩するという左翼の思想とは全く異なったもの。こうして70年代に今の左翼の形ができた。新左翼になったことでサブカルチャーとも結びついている。ジョンレノンのイマジンなどがそう。

左翼は進歩主義自由主義がベースだが、最近の左翼には進歩主義がなくなり、自由も世界の自由ではなく私の自由という狭い自由に置き換わっている。

かつての左右対立は共産主義VS反共産主義だったが、冷戦の終焉で意味がなくなった。

今の政治は、グローバルとローカルという軸と経済的に分配するか成長重視かという軸で4象限あるパイを、すべての政党がすべての象限を獲得しようとしているため、各党が同じようなことを言うようになっている。